B型肝炎

みなさんは「B型肝炎」、または「B型慢性肝炎」という病名をお聞きになったことはありますか。
どここかで耳にされた方も多いのでは?
では、どんな方が不幸にも「B型肝炎」「B型慢性肝炎」になってしまうのでしょうか。それは、乳幼児期にB型肝炎ウィルスに感染した方が多いのです。
この時期にはウィルスを追い出す十分な免疫機能が備わっていません。

そのためB型肝炎ウィルスを持ち続けた結果、感染を受けた一部の方がB型慢性肝炎になってしまうのです。

実は、感染経路は上記以外にもあります。
輸血をはじめとする医療行為による感染も報告されています。

また、「一部」と書いたのは理由があります。

幸い、感染を受けた多くの方では、一過性のウィルスによる炎症を起こした後、ウィルスと平和に共存する割合も少なくないといわれています。

B型肝炎が陽性かどうか判断するためには血液検査しかありません。

その際、HBs抗原やHBe抗原が陽性かどうかが問題になります。

現在も、B型肝炎ウィルスが体のなかに存在していたり、増殖しているという証拠だからです。

つまり、抗体ができてウィルスを追い出していないということです。
思い悩んでいるより、検査を受けてみてはいかがでしょうか。

当院でも血液検査はできます。

検査の結果、HBs抗原やHBe抗原が陽性だった方は下記のようなフォローが不可欠です。
1.体の中に、どれだけの量のB型肝炎ウイルスが存在しているか判定する検査を追加する。

2.GOT、GPT、γ-GTPをはじめとする肝胆道系の酵素などを、月に一度検査する。

3.アルコール摂取など生活習慣に気を配る必要がある。

4.定期的なCTスキャン、腹部エコーなどの画像診断も不可欠。

5.以上のフォロー アップ中に新たな所見が発見されることもあります。
その際は、医師より適切なアドバイスがあると思います。

どのようなアドバイスかというと・・・。
B型肝炎にかかっている方はどんなことに注意が必要なのか・・・それは肝硬変、肝癌への移行です。

もし、肝硬変になりかけたらすぐにそれに対応する治療を行う。
不幸にも肝癌が見つかったら、初期のうちに外科的治療も視野に入れて対応する。
そのための厳重なフォロー アップとういことになります。

これらのことに留意されれば、B型肝炎をもちながらも充実した生活が送られます。
当院でもB型肝炎の患者さんは数名おられます。

定期的な検査の合間をぬって、旅行におでかけになったりしていらっしゃいます。

自分はB型肝炎に感染しているのではないか、と心配している方、くどいようですが血液検査で確認することをおすすめします。

医師の指導にしたがってください。

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